■ disorder2 北の遺跡 あとがき ■

早稲 実

〜助けて欲しいなら声に出せ。
 聞こえるくらい、大きな声でな〜

 おいっす。早稲 実です。
 風邪を引きました。結構、こじらせました。するとバイトの人たちは、妙に心配してくれました。「今日はもう帰っていいよ」とか言ったりしてくれて。人手不足だから、帰るわけにも行かないんですけれどね。
 相手を気遣って、優しい言葉をかける。いったい、いつからそんな事が良識として蔓延するようになったんでしょうかね? 意味不明です。余計なお世話だっつーの。確かに、声をかけられたときは嬉しいんですが、妙に悲しくなります。そういった良識を利用しているようで。咳き込む僕が見苦しければ、邪魔だ、と一言いってください。
 人が一人で立とうと思うなら、可能不可能の判断くらいは自分でするでしょう。仮に他人が不可能だと思っても、本人がやるつもりなら黙ってやらせればいい。邪魔なら帰ってもらえばいいんだから。
 それとも優しさとは、見下すことから始まるのでしょうか?

 PS
 弱っている人間は警戒心が緩むというのが、科学的に立証されているそうです。